思い出したくありませんが、あえて書きます(>_<)。
悪夢・・・です。
「今日これから出るから用意してくだい。」
1月29日早朝、ガイドさんがテントに現れました。
一週間以上前の1月21日に4300mのベースキャンプへ入り、南壁往復、C2キャンプ(ニドデコンドル)5500m往復、C3キャンプ(キャンプコレラ)往復5900mと、順調に高度順応メニューをこなしていました。あとは、天気が良くなるのを待っていました。
なぜすぐ登らないのか、とお感じの方もいらっしゃると思いますが、高所登山というのは、少しずつ高度に対する負荷を与えて、高山病にならないカラダにしないと成功しません。そのため、アコンカグア6962mへ登るには、休息日や予備日を含めて20日位かけて登るのが一般的なようです。
さて、GOサインがでました。
もうやるっきゃない状況なのですが、前半から降り続いている大雪と強風のため、天気がもたず、ベースからのアタックに2日しかないスケジュールでした。通常は3~4日かけてアタックします。
2月3日まで待てば、天気は良くなるはずとのことでしたが、ぼくらの下山日は2月4日、ギリギリです。一日でも天気が後にずれれば登れずにアウト・・・。切羽詰まった状況に、第一回目のアタックを決意します。
しかもキャンプ3まで行ってみて、風が弱かったら続行するとの話。
気象情報は日本の山岳天気予報士にに衛星電話して、確認します。
当日午後よりC2・5500mまで1200m登り、夕方着いてテントを張りました。
仮眠をして、午前3時半に高所靴にアイゼンをつけて出発・・・ところが
眠気は明け方に去るはずなのですが、日が高くなっても睡魔でペースがあがらず。
隊長は腹痛をうったえ、ケンは高山病で吐きながらの登山を強いられました。
ハラダは唯一、しっかりしていました。ジョギングの成果なのでしょうか?
・・・インディペンデンス小屋6400m到着。時計は10時位だったか・・意識薄弱で覚えてません。
・・このままでは登っても日のあるうちに降りられない。・・続けるのは危険だ。皆のコンディションは限界を超えている・・・
ここでアタックを断念しました。・・・失敗してしまった・・・
険悪なム~ド。
険悪なム~ド。
険悪なム~ド。
コーヘイ隊長は、意識朦朧としながら、衛星電話で登頂連絡を待つ会社の仲間へ電話を入れていました。
「これ以上、行けません。みんな限界です。ごめんなさい。」
(仕方ないじゃないか!チクショー!!
いや、まだある。すぐ山を下りて、再アタックだ!)
全員無言で、下山しました。
途中、疲れ果てて寝てしまいました。
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